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農業情報

カラスからビニールハウス守る

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農研機構は、「ビニールハウスのカラス対策『ハウスにテグス君』標準作業手順書」を2023年12月19日に公開しました。

カラスは警戒心が強く、体が大きく飛行の小回りも利かないことから、透明なテグス(ナイロン製の釣り糸)を張る侵入対策が有効です。これまで農研機構では、カラスに対するテグスの効果について試験を行い、果樹園や畑でのカラス対策テグスの設置方法を開発してきました。

吉田保志子上級研究員は、「透明なテグスは、カラスにとって見えにくいため、彼らに警戒心を抱かせ、ビニールハウスへの侵入をためらわせる効果があると考えられます」と述べています。

農研機構が開発した技術では、ビニールハウスの上部にテグスを利用し、カラスによるビニールの破損を防ぐことができます。ハウスの両側には1メートル間隔で打ち込んだパイプがあり、そこにテグスを留めた弾性ポールを差し込んでジグザグ状に張り巡らせます。脚立が不要であり、農家自身でも手軽に設置することが可能です。この技術の試験では、カラスが開ける穴の数を9割減少させることができました。

今回の技術には、直管パイプ、弾性ポール、透明なテグス、そしてトンネルパッカーが必要な資材です。
棟高3メートル、間口5メートル、奥行10メートルのビニールハウスにこの技術を設置する場合、資材費は約2万3000円程度になります。

ビニールハウスのカラス対策「ハウスにテグス君」標準作業手順書は以下から閲覧できます。
https://www.naro.go.jp/publicity_report/publication/laboratory/naro/sop/160828.html